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逆張りのモチベーションに与えてくれる効果

今後とも、さらに強まってくるはずだ。
非常に大きな資金を運用している年金基金が、なぜオルタナティブ投資に食指を動かしているのか、これで理由がおわかりいただけるのではないだろうか。 また、オルタナティブ投資が注目される理由はほかにもある。
それは、相関性の低い投資商品に対する分散投資がリスクヘッジの有効な手段となり得る点である。 たとえば、株式のロングポジションを大量に抱えている機関投資家がいるとしよう。
当然、株価が下落すれば、そのポートフォリオには損失が生じる。 ロングポジションを持っている以上、それは避けることができない。
強いていえば、ポ−トフォリオ・マネジャーのスキルを有効活用することによって、ひょっとしたら対ベンチマークでプラスアルファのリターンを得ることは可能かも知れない。 しかし、どれだけ銘柄選択のスキルに長けたポ−トフォリオ・マネジヤーでも、株式市場全体が下落する中でロングポジションのみを保有していたら、運用パフォーマンスの低下を避けることは、まず不可能だろう。
そこで、株式のロングポジションにコモディティを加えれば、株式に発生している損失部分を、コモデイティの値上がりによって相殺できる。 リスク・リターンの相関度合いが低いだけに、分散投資効果を高めることができるのだ。

コモデイティに分散投資したからといって、常に分散投資効果が得られるかといえば、その限りではない。 株価が下落する中、もちろん、コモ「アイティの価格も下落するケ−スがある。
また、不動産投資やプライベート・エクイティなど、ほかのオルタナティブ・アセットについても、それらに分散投資したからといって、常にリスク分散が図れるかといえば、保証の限りではない。 ところが、このポ−トフォリオ・マネジャーが、株式のロングポジションに加え、金などの貴金属、あるいは原油などの天然資源に投資するマネージド・フュ−チャ−ズにも分散投資していたら、どうなるだろうか。
つまり、オルタナティブ投資の一つとして、伝統的金融商品にマネ−ジド・フュ−チャ−ズを組み合わせれば、株価低迷のリスクヘッジ手段になり得るのだ。 オルタナテイブ投資は米国だけでなく、グローバルに拡大する気配を見せている。
たとえば米国とカナダの統計だけを見ても、1986年時点のオルタナティブ運用の残高は、わずかに120億ドルだったが、2000年には全世界において1兆4000億ドルにまで拡大した。 その成長スピードには目を見張る思いがする。
その内訳は、ヘッジファンドが5000億ドル、プライベート・エクイティを中心とするそのほかのオルタナティブ運用が9000億ドルである。 こうした金額から見てもわかるように、オルタナティブ投資の中核を担うのが、ヘッジファンド運用であることは言を待たない。
1998年に発生したTCMの破綻によって、一時的にオルタナテイブ投資、あるいはヘッジファンド運用を敬遠する動きは生じたものの、その後、米国最大の公的年金であるカルパ−スがヘッジファンド運用を決定するに至り、再び世界の投資家の目は、オルタナティブ投資に向けられはじめている。 ヘッジファンドブ−ムの最中、まさに伝説的な存在でもあった。
ところが、肝年のアジア通貨危機を機に世界的に拡大した通貨混乱の中、保有していたポ−トフォリオのシミュレーションに大幅な狂いが生じるには経営破綻にまで追い込まれることになった。 オルタナテイプ投資、とりわけヘッジファンドにとっては試練の時期だったが、こうした厳しい時期を経て、オルタナティプ投資は再び拡大の兆しを見せている。

中でもマーケット・ニュートラル戦略をとるヘッジファンドに対しては、2000年以降の株価低迷と金利低下を背景にした運用難の影響によって、多くの機関投資家の注目を集めた。 それが、現在のオルタナティプ投資の市場拡大を支えている。
さて、オルタナティブ投資のうちヘッジファンド運用が中核を占めていることは、言を待たない。 今では、一般個人でさえも耳にする機会の多いヘツジファンドだが、その発祥はいつだったのか。
考案者はA。 1949年に「ヘツジ付き株式投資」を考案したのが最初といわれている。
ヘッジ付き株式投資とは、ある銘柄群を買い付ける一方、ある銘柄群を空売りするという、今でいうところの「ロング・ショート戦略」を用いた運用手法のことだ。 加えて運用パフォーマンスを向上させるために、自己資金だけではなく、外部からの資金導入も図ることによって、レパレッジ効果を高めていた。
トップクラスの株式投資信託を上回るパフォーマンスを実現。 1960年代、米国の株式市場は非常に強気の相場が続き、多くのヘッジファンドは、ネット(売りと買いの差し引き)で見てロング(買い持ち)のポジションをとっていた。
それが1970年代の株価下落局面で、あだとなったのである。 ロング・ショート戦略のもとでは、株式の買い持ちと売り持ちのポジションを常に同額に維持しているわけではない。
株価の値動きに対して、ヘツジファンドマネジャーが強気であれば、売り買いの差し引きでロングポジションを多めにしようとするし、逆に弱気であればショートポジションを多めにする。 そのロングポジションを多めにしていた状態で、株価下落局面を迎えたのだからたまらない。
均年代の多くのヘッジファンドは、それまでとは打って変わって運用成績を上げることができなくなり、マーケットからの撤退を余儀なくされたのである。 そして、Aのファンドも例外ではなく、その運用資産額は、2億ドルから3000万ドルまで大幅に減少し、ほかのヘツジファンドと同様、マーケットから姿を消すことになった。
ヘッジファンドに対する誤解余談だが、わが国におけるヘッジファンドのイメージは、どちらかといえば積極的かつ攻撃的なポジションをとる、ハイリスク・ハイリターン投資を絵に描いたようなファンドというもののようだ。 ヘッジファンドの一側面のみが誇張されてとらえられているだけに過ぎない。

なぜこのようなイメージが定着したのかといえば、やはりいるクオンタファンドの印象が強いからだろう。 J自身は、1968年にヘッジファンドを設立しており、この時点でもすでに長いキャリアを持つヘッジファンドマネジャーだったが、彼の名を一躍有名にしたのが、この英ポンド売り崩しだった。
イギリスの中央銀行、パンク・オブ・イングランドを向こうに回して、徹底的に英ポンドを売り崩し、最終的にはイギリスをEMS(欧州通貨制度)から離脱させるまでに追い込んだ。 この一件で、わが国でもヘッジファンドに対する関心が高まったが、同時にヘッジファンドがとる運用手法は極めてリスクが高いものであるという固定概念も、定着することになった。
しかし、これはあくまでもへッジファンド運用の一側面が強調されただけに過ぎない。 そもそも「ヘッジ」という言葉は、危険回避という意味を持つ。
その「ヘッジ」という言葉を冠することになった経緯は、前述したように、Aが考案した「ヘッジ付き株式投資」にある。 通常、株式投資は買い持ちになるため、株価が下落すれば、キャピタルロスを被ることになる。

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